point
- 2017年以来最大の太陽フレアを観測
- このフレアは太陽周期が新しくなったことを示しているかもしれない
最近の太陽は静寂を保っていました。過去数年間、太陽のフレア活動は比較的弱く稀だったのです。
しかし、再びその活動が強くなる可能性があります。
NASAは5月29日に2017年以来最大の太陽フレア(爆発現象)を観測したのです。
この現象は、太陽が既に新しい周期に入ったことを示しているかもしれません。
太陽周期と最小期
太陽には、様々な活動の変化に応じてある周期で区切る「太陽活動周期」というものがあります。
この周期は約11年ごとに巡り、1755年に太陽黒点の記録が始まって以来、その周期が数えられています。
ちなみに、第23太陽周期は1996年からは始まり、2008年1月で終了しました。
第24太陽周期は2008年1月から始まっています。その11年後は2019年ですから、現在は太陽周期の切り替わり時期にあたります。
では、太陽周期の切り替わりの合図は何でしょうか?
太陽は、太陽周期ごとに活動の最小値(太陽黒点とフレア活動が最小レベル)と最大値を繰り返しており、周期の起点は最小値となっています。
そのため「最小値の観測」は1つの周期の終わりと、新しい周期の始まりを意味しているのです。
前回は2008年1月に最小値が観測されました。そして、次の最小値を観測することで、新しい周期(第25周期)が制定されます。
実は、この最小値の時期は大まかには予測できるのですが、数か月より短い期間で断定することはできません。
しかも、最小値を確定させるためには事後6か月ほど要します。そのため、すでに太陽の最小値が発生したのか、それとも今まさに発生しているのかは分からない状況です。
NASAは2017年に、2019年から2020年に太陽の最小値が予想されると述べました。
そしてその後の予測によって、最小値が2020年4月±6か月の範囲に絞られました。