5:首回りがゴージャスなハト(学名:Columba livia)
次に紹介するのは、西暦1100年にさかのぼるジャコバン宗派から名前をもらった「Jacobin Pigeons(ジャコビンハト)」です。
ジャコビンハトの起源は比較的古く、現存する全ての子孫は西暦1500年代にうまれた、一匹の突然変異を祖先に持っています。
当時のハト愛好家たちはこの突然変異のハトを元に選抜育種を繰り返し、現代のゴージャスな外見を完成させました。
ジャコビンハトの最大の特徴は……あえて言わずともおわかり頂けると思いますが、首周りに発達した長い羽にあります。
しかし、この首周りの羽はジャコビンハト本人の視界を著しく左右します。
そのため、ジャコビンハトが野生で生きていける可能性は、絶望的と言えるでしょう。
ブリーダーたちはこの首周りの羽の美しさを競い、毎年のコンテストでシノギを削っているとのこと。
ジャコビンハトについて書くならば、その気質についても話さねばなりません。
ジャコビンハトはそのゴージャスな見た目に反して、かなり縄張り意識と食い意地が張っています。
そのため複数羽をまとめてケージに入れた場合、一番強いオスが床部分とエサ場を独占してしまい、他の個体の摂食を妨げてしまうのです。
そのため、基本は単独で飼い、繁殖のときだけペアリングするという手続きが必要になります。