核ダイヤモンド電池の問題点
今回の発表により、核ダイヤモンドの有用性だけでなく安全性も確保されました。
外側を覆うダイヤモンドの外殻は鋼の11.5倍の硬度をもち、不正な分解や操作を防止する安全シールドにもなるからです。
もし一般に普及すれば、90年間充電不要な電気自動車や9年間充電要らずの携帯電話が実現するでしょう。
ただ放射線崩壊を利用して電子を半永久的に放出し続ける仕組みは、充電を必要としない電池というよりも、むしろ小型の核発電機と言えるかもしれません。
またダイヤは硬度こそ硬いものの熱に弱く(燃えて炭になる)、火災などによって外側ダイヤの防護が破られた場合、熱風にあおられて内部の放射性物質が周辺の大気に拡散するといった危険も抱えています。
人工衛星の動力などに使う分には問題はなさそうですが、一般へ普及するにはさらなる安全策が必要ですね。