朝になると1分間に1℃ずつ上がる
目覚めの過程もセンサーはとらえていました。
日の出の頃になると、ハチドリは筋肉を痙攣させはじめ、1分間に1℃という急速な再加熱が起こります。
この再加熱の過程はおそらくハチドリの意識がもどる前にはじまる、自動化されたプロセスと言えます。
ハチドリの体温は確かに毎晩冷やされ「変温」しますが、毎朝元に戻るという過程があるために、ヒトをはじめとした通常の脊椎動物よりも、圧倒的に高度な温度調節能力(恒温性)を備えているとも言えます。
中学生の教科書などでは、鳥類は恒温動物で爬虫類は変温動物という画一的な知識しか書かれていませんが、研究の最前線では一段掘り下げた恒温の概念がうまれつつあるようです。