従来の消防士用マスクとAR(拡張現実)
煙が充満する建物内での捜索は困難を極めます。もちろん、これまでにも様々な技術が導入されており、その中の1つに熱感知カメラがあります。
熱の違いを画像として確認できるため、生存者を容易に発見できるでしょう。
しかしこの技術も完全ではなく、熱を感知する性質上いくつかの制限がありました。
そのためコスマン氏らは、新しい技術を導入することでさらに迅速かつ正確な捜索を可能にしようと考えたのです。
彼らが注目したのは、「AR(英: Augmented Reality、拡張現実)」でした。
ARとは実際の景色や地形などに、コンピュータを利用して付加的な情報を与える技術です。
よく対称的な例として挙げられるのが、「VR(英: Virtual Reality、仮想現実)」でしょう。
VRはコンピュータの中に現実のような世界を構築する技術であり、3D技術の発展と共にゲームや映像作品、訓練シミュレータなどに利用されてきました。現実では難しいことを容易に体感できるという利点があります。
逆にARは現実に焦点を当てた技術です。現実とコンピュータの情報をリンクさせる必要があるため、GPSやカメラ機能の発展と共に活用されてきました。例えば社会現象ともなった「ポケモンGO」もARに含まれます。