幻の8本目は目の下にある?
カンテンダコは、太平洋や大西洋の暖かい海に分布し、北方の寒い海域には見られません。
水深200〜400メートルの深海に生息するため、普段は人目につかず、発見されることも珍しく、生態のほとんどが謎に包まれています。
ただ、今回のピュージェット湾があるワシントン州は、カナダとの国境に位置しており、水温も低く、カンテンダコは生息していません。
これについて、NOAAの海洋生物学者であるエレイナ・ヨルゲンセン氏は「アメリカに上陸したハリケーンによって、水面を漂流していたカンテンダコがピュージェット湾まで吹き飛ばされた可能性が高い」と指摘します。
問題の足の数ですが、一見すると胴体から生えている足は7本しか見えません。
しかし、実際は目の下にある袋の中にもう1本の足を隠しており、交尾のときにだけ取り出して生殖器として使っています。
また専門家によると、カンテンダコはタコの中でも最大種とされ、3メートルを超えるまで成長することもあるそうです。
発見された個体で、すでに1メートルほどあったそうですが、まだまだ成長途上だったのかもしれません。