これまで知られていなかった新しい大量絶滅イベント
CPEの原因は、おそらくカナダ西部にあるランゲリアと呼ばれる地域の大規模な火山噴火だっただろうと考えられています。
そこでは大量の玄武岩が地上にもたらされ、北アメリカ西海岸の大部分を形成しました。
この火山活動はカーニアンにピークを迎え、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスを大量に排出しました。
これにより、地球は大規模な温暖化に向かったのです。温暖化は降雨量の増加と関連しています。それが100万年に及ぶ湿気の多い時代、カーニアン湿潤化イベントを引き起こしたと考えられるのです。
噴火で巻き上げられた火山性ガスは、この大規模な大雨に混ざって地球上に酸性雨を降らせ、海の浅い層を酸性化させました。
この酸性雨と急激な温暖化は、熱帯地域の動植物を壊滅させ、酸性雨は地上の植物に大打撃を与えたのです。また酸性化した海洋は炭酸塩の殻を持つ海洋生物を壊滅させました。
こうして新たな大量絶滅イベントが地球で発生していたことが明らかとなったのです。