ハンセン病菌は人間の体ではなく環境に潜んでいる
チンパンジーにハンセン病をうつした謎の存在…
研究者たちは原因として「動物」と「土や水と言った環境そのもの」の2つの可能性を示唆しました。
というのも、チンパンジーは頻繁に狩りを行って他の動物の肉を食べていることが知られており、それら獲物との接触が感染の原因になった可能性があるからです。
最近になって発見された「M.lepromatosis」と呼ばれるハンセン病菌は人間の細胞では増殖できず、マウスなどの動物を介さなければ維持できないことがわかっています。
これは特定のハンセン病菌の増殖と流行に、人間の存在が一切関与しないケースが存在することを意味します。
また別の研究では、ハンセン病菌は水中や土壌で生き残ることが確認されているほか、アメーバや昆虫の体内での増殖能力が確認され、環境そのものにもハンセン病菌が長期にわたって潜み得ることが示されました。
ハンセン病菌のゲノムサイズは非常に小さく、様々な生物や多様な環境に潜むことができるようです。