熱光学迷彩はかなり実現に近づいているのか?
今回の研究は電子人工皮膚という形で、大掛かりな機材や装置を必要とせずに熱光学迷彩を実現させています。
実際、マイクロカメラを使った周辺環境のスキャンや、その応答がどの程度のものかわかりませんが、これはかなり理想の形に近づいているように感じます。
このデバイスは色表示を温度で制御しているため、熱の偽装と光学の偽装を同時に行うことはできませんが、そもそも光学迷彩は昼、赤外線カメラに対する熱偽装は夜間、という使い分けが想定されるためそこまで大きい問題ではありません。
この迷彩は、昼夜のどちらの戦闘でも優れたカムフラージュ効果を期待できるのです。
しかし、砂漠や極地のような極端な温度環境に対応することは現在のところ難しいとのこと。
研究チームは「この問題は適切な断熱材を追加することで解決できる可能性がある」と話しています。
しかしそれはデバイスのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、実戦で本当に活躍するためには、まだ課題が残されているようです。
近代の戦闘が、本当にSF映画のように展開される時代は、すぐそこまで来ているのかもしれません。
そんな戦闘をする必要がない世界こそが真の理想ではありますが、技術的な観点ではワクワクする話題ですね。