感情のストレスを減らす「深層演技」とは
感情のストレスを減らす「深層演技」とは / Credit: jp.depositphotos
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職場での感情ストレスは「深層演技」で軽減できる! その方法とは? (2/2)

2021.01.11 Monday

前ページ感情労働の2つの対処法、「表層演技」と「深層演技」とは?

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深層演技は「ストレス軽減」や「目標達成」に効果あり

研究チームは、アメリカで正社員として働く被験者、2500名以上を対象に、職場での感情労働や対人関係、タスクの達成度などの関連性を調べました。

評価づけをもとに、被験者は「非アクター・低アクター・高アクター・レギュレーター」の4タイプに分類されています。

・非アクター=感情面での演技をほぼしない人

・低アクター=表層と深層演技を低レベルながら行う人

・高アクター=表層演技はしないが、深層演技を高レベルで行う人

・レギュレーター=両方の演技を高レベルで行う人

その結果、表層演技をあまりせず、深層演技に大きく頼る人ほど、心理的な疲労感が軽減していたことが判明しました。

逆に、表層演技ばかりに依存する人は、自分や他者を欺いているという感覚が強くなり、ストレスレベルが高くなっています。

深層演技で結束力もアップ
深層演技で結束力もアップ / Credit: jp.depositphotos

また、非アクターでも心理的な疲労度は低いことがわかっています(感情の演技をしないので当然かもしれません)。

ところが、深層演技をする人にのみ、疲労の軽減に加えて、職場での対人関係や職務の質の向上が見られたのです。

研究主任のアリソン・ガブリエル氏は「深層演技は、気分の向上、同僚との関係性の改善、タスクパフォーマンスの向上など、多くの面でメリットがある」と述べています。

一方で、現在のような特殊な環境下(パンデミックとリモートワークの増加)で、深層演技が同じ効果を持つかどうかは分かっていません。

また以前の研究で、深層演技への頼りすぎは、職場・社会と個人の同一化が過度に進行し、アイデンティティの喪失にも繋がる危険性が示されています。

そのため、深層演技の機会を増やしつつ、適度に表層演技を織り交ぜていくのがベストでしょう。

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