周期的な再生をうながす特殊な培養液
研究の鍵となったのは、特殊な培養液でした。
研究者たちは220通りにもおよぶ様々な条件を検討することで、周期的な毛の生え変わりに必要な細胞の培養条件(NFFSE培地)を発見します。
またこの新たな培地は増殖力にも優れており、1つの毛包から取り出した細胞で、新たに100個の毛包を作成することが可能です。
ですが、まだこの段階では培養条件が明らかになっただけであり、周期的な毛の生え変わりが何によって引き起こされているかは、わかっていませんでした。
そこで研究者たちは、NFFSE培地で培養した細胞を、他の培地で培養した細胞を比較しました。
結果、生え変わりを起こす毛包細胞では「CD34」「CD49f 」そして「Itgβ5」の3つの因子(細胞マーカー)が存在していることが示されました。