ナミビアで見つかった「フェアリーサークル」
ナミビアで見つかった「フェアリーサークル」 / Credit: en.wikipedia
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ついに解明! ナミブ砂漠の「フェアリーサークル」を作っていた真犯人が特定される シロアリは冤罪だった?

2021.02.19 Friday

「フェアリーサークル」は、アフリカ南西部のナミブ砂漠に出現するミステリーサークルです。

その発生原因は一度、2017年の研究で「シロアリが犯人」として解決したかに思われました。

ところが今回、プレトリア大学(南アフリカ)とITMO大学(ロシア)の研究により、真犯人は「ユーフォルビア(トウダイグサ属)」だったと発表されました。

ユーフォルビアが死んだ時に出す有毒な液体が、周囲の草を枯らしていたようです。

研究は、学術誌『BMC Ecology』に掲載されています。

Africa’s fairy circle mystery is finally solved in new study https://dailyuknews.com/science/africas-fairy-circle-mystery-is-finally-solved-in-new-study/
The allelopathic, adhesive, hydrophobic and toxic latex of Euphorbia species is the cause of fairy circles investigated at several locations in Namibia https://www.readcube.com/articles/10.1186/s12898-020-00313-7

過去に唱えられた「シロアリ説」とは?

フェアリーサークルは主に、ナミビアの草原と砂漠が混交する場所で発見されます。

直径は2〜15mほどで、その部分だけ草が生えておらず、またサークルの外縁部だけ草の背が高いのも大きな特徴です。

多いところでは、数百万単位でサークルが密集しています。

その正体はこれまで、現地のネズミからUFOの仕業といったものまで様々に類推されてきました。

中でも最有力だったのが、2017年に発表された「シロアリ説」です。

それによると、プサモテルメス(Psammotermes allocerus)という現地のシロアリが、一部の草を食べることで地面がむき出しになります。これはその部分に雨水を溜める目的があるとのこと。

そして、サークル外縁の草がその水を求めて根を伸ばし、水分を吸収することで背が高くなっているというのです。

この説はフィールドワークとコンピュータモデリングから主張されましたが、断定的なものとはなっていませんでした。

そこで新たに唱えられたのが、今回の「ユーフォルビア説」です。

次ページ真犯人は「ユーフォルビアの毒液」

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