ライコウトウに含まれるトリプトニドは「100%」の避妊効果があった?
ライコウトウに本当に避妊効果があるのか?
検証を行うにあたって研究者たちはまず、ライコウトウに含まれる数百の化合物について、調査を行った過去の研究に目を通しました。
すると、トリプトニドと呼ばれる成分に対する調査が他に比べて不十分であることを発見します。
そこで研究者たちは見過ごされていたトリプトニドの効果を調べるため、オスのマウスとサル(カニクイザル)に経口投与することにしました。
結果、驚きの事実が判明します。
トリプトニドの投与開始から4週間で、100%の避妊効果が確認できたからです。
さらに、トリプトニドの摂取を停止すると、4週間ほどで生殖能力が回復し、メスを妊娠させ健康な赤ちゃんを産めることも判明します。
上の図に映っているサルの赤ちゃんは、トリプトニドの摂取を中断したオスの子どもです。
さらに追加の試験で、トリプトニドには目立った副作用が起こらず、ホルモン値(テストステロン)の変化もみられませんでした。
この結果は、トリプトニドには避妊薬において最も重要な「安全」で「飲むのをやめれば元にもどる」という性質があることを示します。
残った問題は、なぜ避妊効果が表れ、消えていくかです。