「顔と目の動きを追跡する」安価な方法でうつ病を検出する
うつ病を正確に診断するための取り組みはこれまでにも行われてきました。
いくつかの研究では、抑うつ症状を検出するために脳画像データを利用しています。
しかし、この方法は高い費用がかかるだけでなく、熟練の技術者を必要とします。
そこで研究チームは、うつ病を検出できる簡単で低コストな方法を生み出すことにしました。
彼らは「うつ病が顔や目の特定の動きと関連する」という先行研究に注目し、実際に顔と目の動きで検出できるか実験しました。
実験では48人の参加者が作業記憶タスクと持続的注意タスクを行ないました。
タスク中、画面には注意をそらす言葉(肯定的・否定的・中立の3種類)が何度か表示されるようになっており、参加者がその言葉にどのように反応するか調査しました。
それぞれの言葉に対する反応の仕方(凝視するまでの時間、凝視の回数、時間など)で抑うつ症状が判断できるというのです。
安価なカメラで参加者の663の顔の動きと132の視線の動きが測定され、コンピュータに学習させました。