「みんなのため」なら心は痛まない
実験の結果、2つの傾向が明らかになりました。
1つ目は、排斥の候補となる人物は、集団への貢献度に大きな差があるときほど、集団への貢献度が少ない人物が排斥される確率が高くなったのです。

このグラフの場合だと、Lさんが排除される確率が高いことになります。
このとき、Lさんは集団への貢献度が少ない代わりに、排斥を決定する実験参加者にとっては、得になる人物として設定されていました。
しかし、多くの参加者は、自分の利益になる人物だとしても、集団の利益につながると判断した場合、その人物の排斥を決断したのです。
2つ目は、排斥する人物が集団にもたらす利益が多い人物であったときほど、排斥を決断した後の参加者の心の痛みが強くなったのです。

上のグラフの右を見ると、排斥した人物が集団に利益をもたらすほど、排斥する際の心の痛みが大きくなっていることがわかります。
これは逆に言えば、集団にもたらす利益量の少ない人物は、排斥してもあまり心が痛まないと解釈できます。
この実験結果の傾向は、異なる参加者を対象に繰り返しても、一貫して再現されました。
つまり、集団にもたらす利益量の多寡が排斥の判断基準となり、集団のために排斥を実行する場合、心の痛みは緩和される可能性が示されたのです。
ただ、今回の実験は、心の痛みという曖昧なものを自己申告によって評価しています。
そのため、ここからは、実際に心の痛みが生じていないのか、一度は心を痛めながらもそうした痛みを参加者が抑え込んだのか明らかにすることはできません。
こうした心の動きを、定量的に明らかにするためには、神経科学などの手法と合わせて検討していく必要があるでしょう。
研究者は、こうした研究が進展していけば、解雇や更迭といった社会で採用される「集団からメンバーを追放する決まり」が、どのような心の仕組みで成立しているか、明らかにすることができるだろうと語っています。
研究者はこれ以上のことは言及していませんが、いじめや差別の問題なども集団の和を乱すと判断された人物がターゲットにされている印象があります。
業務的な排斥とは異なる、いじめのような集団からの排斥行為も、ひょっとすると集団の利益を基準としている可能性は考えられます。
こうした研究は、いじめ問題や差別問題の解決にも役立つことが期待できるのかもしれません。
























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