生体工学に基づいてヒゲワシに義足を移植する
医療チームは、「オッセオインテグレーション(英語:Osseointegration)」と呼ばれる骨と金属を一体化させる方法を採用しました。
最初にミアの足の骨に金属製のアンカーを埋め込みます。
時間経過とともに骨がアンカーと結合するため、最終的には完全に一体化します。
次にチームは、黒いゴム製の足を金属棒の先端に装着しました。
猛禽類のかぎ爪とはかけ離れた外見ですが、このゴム製の足には高いクッション性能があり、着陸時の負担を軽減できます。
また荒い表面が物をつかんだときの摩擦力を向上させ、安定感を高めてくれるとのこと。
さらに足のねじりや損傷を最小限に抑える役割もあるのだとか。
研究チームは「ミアは手術後わずか3週間で歩行を試み、6週間後には十分に義足を利用した」と述べています。
ミアは再び両足を使って着陸したり歩いたりできました。世界初のバイオニックバードになったのです。
現在、ヒゲワシは絶滅の危険に瀕しています。
今回のような生体工学の導入は、種の存続を助けるものとなるかもしれません。