新しい検査は99%の精度で脳腫瘍を発見できる
次にチームは、68名の脳腫瘍患者と66名の健康な人のマイクロRNAを分析しました。
その結果、脳腫瘍患者のマイクロRNA群には、健康な人にほとんど見られない「脳腫瘍が分泌するマイクロRNA」が存在すると判明。
さらに脳腫瘍患者のマイクロRNAの組み合わせには特徴的な発現パターンがありました。
つまり、新しい方法を利用すれば、尿から脳腫瘍を発見できると分かったのです。
最後にチームは、合計64人の新たな参加者を対象にして、新しい判定方法の正確性を調べました。
その結果、99%の正確度(検査の全体的な性能を表す指標)で脳腫瘍を診断できました。
ちなみに、感度(正しく陽性と判断した割合)は100%、特異度(正しく陰性と判断した割合)は97%となっています。
今回の結果は、尿検査で脳腫瘍の早期発見が可能であることを実証しており、実用化につながるでしょう。
また研究チームは、同様の方法で肺がんや他のがんを診断できる可能性が高いと考えています。
将来的には、尿検査であらゆるがんを早期発見できるかもしれません。