ウナギの稚魚には魚に食べられても「エラからバックで抜け出す能力」があった
偉大な発見の多くは、実験の意図しない結果がもたらしてくれます。
今回の研究も当初は「ウナギの稚魚の捕食者に対する回避行動」に焦点があてられていました。
そのため研究者たちは水槽にウナギの稚魚と捕食者(ドンコ:ハゼの仲間)を入れ、カメラで稚魚の回避行動を記録していました。
残念なことに、記録の途中で逃げ切れず、ドンコに食べられてしまうウナギの稚魚もいます。
実験をはじめてすぐに、研究メンバーの1人が奇妙な現象に気が付きました。
ある水槽ではウナギの稚魚は回避行動に失敗してドンコに食べられてしまったハズなのですが、時間をおいて水槽をみてみると、ウナギの稚魚が平然と泳いでいたのです。
一度食べられたはずの稚魚が復活しているのは通常ありえません。絶対に受け入れられない結果です。
そこで研究者たちは、撮影期間をウナギの稚魚が食べられた後にも延長し、何が起きているかを確かめることにしました。
結果、衝撃の事実が判明します。