意図的な席決めで友人関係を制御できる可能性がある
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今回の研究によって、類似性・接触頻度に続いて、空間的な距離の近さも友情形成において重要な役割を果たすことが示されました。
学生時代に親しかった友人が隣の席に座っていたというケースが多いのは、科学的な事実だったわけです。
研究者たちは、意図的な席替えを行うことで、多様性の高い友人関係をクラスに構築できると考えています。
既存のランダムなくじ引きのような席決めでは、成績が高い生徒同士、低い生徒同士などのように、グループの性質に偏りがうまれる確率が高くなってしまいます。
しかし意図的に成績の高い生徒と低い生徒を隣の席にすることで、友好関係を制御し、多様な関係を構築させられる可能性があります。
研究者たちは今後も友情関係を制御する因子を特定していくとのこと。
もし友達になりたい人がいるなら、同じ趣味を好きになるなどの類似性を高めつつ、接触回数を増やし、近い席に座れるように席割を操作するといいかもしれません。
小細工の積み重ねが、いつか本当の友情につながる日が来るでしょう。