がんとコロナウイルスの新薬発見か!?
人工知能LIGHTHOUSEの力はすでに証明されたと言えます。
例えば、今回の開発に伴って、がんの悪性化に関わるタンパク質「PPAT」を抑制する化合物が探索されました。
PPATの立体構造は未だ解明されておらず、阻害薬もありません。
そこでチームはLIGHTHOUSEを使って、世界中の試薬メーカーが取り扱う「ZINC データセット」に登録されている10億近い化合物を探索。
その結果、世界で初めてPPATを阻害できる化合物を発見できました。
さらにチームは、新型コロナウイルスの治療に有望な化合物もLIGHTHOUSEで予測しました。
その結果、緑内障治療薬や利尿薬として既に承認されている化合物「エトキシゾラミド」が、新型コロナウイルスの治療薬として有望であることを発見。
実験によってエトキシゾラミドは、元々のコロナウイルスだけでなく、デルタ株を含めたさまざまな変異ウイルスから保護する働きがあると判明しました。
今後はエトキシゾラミドの派生化合物を探索することで、より効能の高い治療薬が開発できると考えられます。
LIGHTHOUSEの探索対象となるのは、アミノ酸配列が分かるタンパク質すべてです。
あらゆる疾患を対象とした創薬は、今後大きく加速するでしょう。