耳の大きなフェネック
耳の大きなフェネック / 写真AC
biology

世界最小の飼えるキツネ「フェネック」の生態

2021.10.16 Saturday

フェネックという動物をご存知ですか?大きな耳が特徴の小さいキツネのような動物です。

くりくりとした大きい目が愛らしく、風の谷のナウシカに出てくる「テト」のモデルとも噂されています。しかしその可愛らしさとは裏腹に実は野性が強く、飼育が難しい動物です。

この記事ではそんなフェネックの生態や、飼育上の注意などをご紹介します。

フェネックギツネ https://natgeo.nikkeibp.co.jp/nng/article/20141218/428889/ 【ペット】フェネックの飼い方:種類・寿命・値段まとめ https://www.travelbook.co.jp/topic/17994

フェネックってどんな生き物?

くつろぐフェネック
くつろぐフェネック / 写真AC

ここからはフェネックの生態をご紹介していきますね。

イヌ科キツネ属に属するフェネック、顔立ちがキツネよりも優しいので「イヌなの?キツネなの?」と迷われる方も多いのですが、はイヌ科イヌ属ですのでフェネックはキツネの仲間です。別名「フェネックギツネ」と呼ばれることもあります。

体長30~40cmほどとイヌ科の中では最小であるにも関わらず、大きな耳は長さ10~15cmにも及び、ほかのイヌ科動物に負けないくらいの大きさです。

くりくりした大きな目と、大きな耳、ふわふわのしっぽなどどこをとっても可愛らしく、動物園の人気者です。まだまだ日本では珍しいのですが、ペットショップで目にする機会も増えてきました。

野生のフェネックはサハラ砂漠を中心とした北アフリカ全域の暑い地域に生息しています。毛色が薄い茶色なのも熱を吸収させず砂地にまぎれるためです。夜行性で、暑い昼は巣穴に潜っており、気温の下がる夕方から夜にかけて狩りを行います。

特徴的な大きな耳は暗い夜でも獲物が出す音をしっかりと捉えるためのもの。細かい血管が張り巡らされており、体温調節の役割も果たしているそうです。

キツネとしては珍しく、10匹ほどの群れで生活するフェネックは群れの中でコミュニケーションをとるため、鳴き声の種類が非常に豊富です。寂しいときなどは「オロロロロ…」と独特な鳴き方をしますし、甘えるときは「クーン」と犬が甘えるような声、嫌なときは「ニャー」と猫のような声など、ほかの生き物にはないような多彩な鳴き声を持っています。

フェネックの寿命

寝ているフェネック
寝ているフェネック / 写真AC

フェネックの生後6~9か月で成年となり、寿命は平均10年ほどです。

小さいフェネックは野生下ではハイエナやジャッカルなどに襲われることも多く、10年というのはほぼ最大値ですが、飼育下では12~15年生きるとも言われています。

犬や猫の平均寿命は15年ほどですので、うまく飼育すれば同等程度長生きすることになります。体長を考えると、寿命は長い印象です。

フェネックは何を食べるのか

ヒヨコを食べるフェネック
ヒヨコを食べるフェネック / 写真AC

フェネックは犬やキツネなどと同様「肉食に近い雑食」です。

野生下では昆虫、小鳥、爬虫類、卵などを食べ、水分補給のため植物の葉や根っこなどを食べることもあります。砂漠で暮らしているので、基本的には水分は食物から摂取し、水は飲まずに生活します。

飼育する場合は、ドッグフードやキャットフードなどを主食として、野菜・果物などを混ぜて与えるといいそうです。ドライフードだけでなく缶詰などのウエットフードを与えると水分が取れて安心ですね。

また、野生下ではサソリなどを取って食べることが多いフェネックの大好きな食べ物は生きた昆虫です。ペットショップに売ってあるミルワームやコオロギなどをおやつに与えるといいでしょう。

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