見えない対象を追跡・把握するトラッキング能力

ヒトは、周囲の家族や仲間が今どこにいるか、自然と追跡(トラッキング)しています。
例えば、自分は部屋にこもっていたとしても、少し前に聞こえてきた話し声から、「家族は今もリビングにいる」と考えます。
現時点で視覚や聴覚から情報が入ってこなくても、記憶した情報によって頭の中で家族の現在地を把握できているのです。
ヒトはこの能力を生後8カ月ごろから発達させ始め、早い段階で獲得します。
これにより幼児は、両親や介護者が視界からいなくなっても、実際に消え去ったわけではないと理解するようになるのです。
そして以前の研究では、チンパンジーやオランウータンなども同様のトラッキング能力をもつことが実証されてきました。
では他の動物は優れたトラッキング能力を有しているのでしょうか?
高木氏はネコと飼い主の関係において、このトラッキング能力が発揮されているか調べることにしました。