努力の成果が遺伝する可能性が出てきた

「運動が好きな親から生まれた子どもは、やはり運動が得意なのでしょうか?」
そんな疑問を一度は考えたことがあるかもしれません。
普通に考えれば、親がどれほど筋トレやランニングを頑張ったとしても、その「努力そのもの」が子どもに引き継がれることはなさそうです。
親の運動経験や練習量が子の体に直接反映されるわけではありません。
遺伝する要素といえば、せいぜい筋肉がつきやすいかどうかを決める遺伝子の性質(いわゆる体質)くらいで、親がどれだけ頑張ったかは関係ない――と考えるのが一般的です。
ところが最近、この「常識」に疑問を投げかける研究が増えています。
それが「エピジェネティクス(後成遺伝)」という仕組みの研究です。
エピジェネティクスとは、遺伝子(DNA)の塩基配列そのものを変えるのではなく、遺伝子の働き方(オンとオフ)を変えることで、身体や行動の特徴を次の世代に伝える仕組みのことです。
例えば、母親が妊娠前や妊娠中にしっかり運動すると、生まれてくる子どもの代謝機能(エネルギーを作る仕組み)や認知機能(脳の働き)、運動能力が高まることが複数の研究で報告されています。
つまり、母親の生活習慣がエピジェネティクスを介して子に伝わる可能性が、徐々に認められてきているのです。
では、父親の場合はどうでしょうか。
父親は妊娠も出産もしないため、子への影響はないように感じられますよね。
しかし実は最近、父親の生活習慣が次の世代に影響を与える可能性があることが、注目を集めています。
その秘密は、精子が運ぶのはDNAだけではない、という点にあります。
一般的に遺伝といえば、親から子へDNA(遺伝子の設計図)が受け渡されることを指します。
ですが精子にはDNA以外にも、「小さなRNA(細胞の働きを調節する短いRNA分子)」が含まれているのです。
こうした小さなRNAは、父親がどんな環境で暮らしたか、どんな経験をしたかに応じて、精子の中で変化します。
つまり、父親の生活習慣や環境による情報が、小さなRNAという「メッセージ」に形を変えて精子に書き込まれる可能性があるということです。
受精(精子が卵子に入ること)の際にこの小さなRNAが卵子に運び込まれると、卵子が胚(赤ちゃんの最初の姿)へと成長する段階で、遺伝子の働き方を少しずつ変える作用があると考えられています。
その結果、生まれてくる子の体質や行動が長期的に変化することが報告として増えています。
言い換えると、精子中のRNAは「父親のライフスタイルについてのメモ書き」のような役割を果たし、DNAとは違う新しい情報の運び手(ベクター)として注目されています。
DNA以外で、親から子へと遺伝が伝わるという視点は、これまで広く認められてこなかったものの、近年注目されています。
しかし、これまでの研究で明らかになったのは、食事やストレスといった「生活習慣の一部」が遺伝しうるということまででした。
親が努力した「運動の成果」まで、父親から子に遺伝するのかどうか、特に「持久力(長く運動を続ける力)」のような能力が伝えられるのか、さらにその詳しい仕組みがどのようになっているのかまでは分かっていませんでした。
そこで今回の研究チームは、マウスを使って「運動トレーニングという親の努力」が実際に遺伝するのか、もしそうならどんな仕組みで子に伝わるのかを明らかにすることに挑みました。
父親の運動は、果たして子どもの身体にまで影響を及ぼすのでしょうか?





















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