現代人が偏りがちな2タイプ:「拾い読み」と「流し読み」
3つの読書タイプのうち、文章への関わりが最も浅いのが「拾い読み(スキャニング)」です。
これは、文章全体を理解しようとするのではなく、特定の名前や数字、キーワードなどを目で探す読み方です。
例えば、長いニュース記事の中から研究者の名前だけを確認したり、説明書から設定方法が書かれた場所を探したりするとき、私たちは拾い読みをしています。
記事を開いた直後に見出しだけを眺め、「自分に必要な情報がありそうか」を判断するのも拾い読みの一種です。
拾い読みには、必要な情報へ素早くたどり着ける利点があります。
一方で、文章の細かなニュアンスや、書き手が込めた工夫、前後の文脈などは見落としやすくなります。

拾い読みよりも少し深く文章に触れるのが、「流し読み(スキミング)」です。
流し読みでは、最初から最後まで一語ずつ読むのではなく、数行を読んでは先へ進み、文章の大まかな意味だけをつかみます。
内容を完全に理解するというよりも、「何について書かれているのか」を短時間で把握するための読み方です。
たとえば、トムソン氏は、デジタル文章を読む際の「F字型パターン」を紹介しています。
多くの人はウェブページを読むとき、最初に上部を横方向へ長く読み、その下を短く読み、最後は画面の左側を縦方向へ視線を動かす傾向があるというものです。
視線の動きがアルファベットの「F」に似ているため、このように呼ばれています。
こうした読み方に合わせ、ウェブ上の記事では、大きな見出しや短い段落、目立つ重要語句などが多く使われるようになりました。
現代人が偏りがちな2つの読書タイプとは、「拾い読み」と「流し読み」です。
これら2タイプの読書が悪いわけではなく、拾い読みや流し読みには、必要な情報を効率的に得たり、物語を自分のペースで楽しんだりする役割があります。
ただ問題なのは、目的に応じて選ぶのではなく、どんな文章に対しても無意識にこの2つだけを使うようになることです。




























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