焦げたトーストを食べるとがんになるのか
焦げたトーストを食べるとがんになるのか / Credit:Depositphotos
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焦げたトーストを食べるとがんになるのか

2024.09.01 Sunday

「焦げを食べるとがんになる」という知識は、今や常識のように広まっています。

真っ黒なトーストや、バーベキューの網の上で放置されていた肉や野菜は食べるべきではない、というのです。

しかし、これらの情報は完全に正確なわけではありません。

アメリカ国立がん研究所(NCI)の上級研究員であるラシミ・シンハ氏は、焦げとがんの関係性を科学的に解説しています。

CAN BURNT TOAST CAUSE CANCER? A DOCTOR EXPLAINS THE TRICKY SCIENCE https://www.inverse.com/science/is-it-okay-to-eat-burnt-toast

焼くと焦げができるのはなぜ?

加熱するとメイラード反応が起こる
加熱するとメイラード反応が起こる / Credit:Depositphotos

食材を焼くと、当然ながら食材に含まれる水分が飛びます。

しかし水分が失われただけでは、色まで変化しないはずです。

実は私たちが食材を加熱するとき、そこでは「メイラード反応」という特殊な化学反応が起こっています。

食材に含まれるタンパク質と糖が加熱によって結びつき、褐色物質を生み出していたのです。

そしてこのメイラード反応は食材の旨味を凝縮させたり、香ばしさを与えたりする効果があるため、「適度な焦げ」を作ることは1つの調理法として用いられてきました。

実際、黄金色のトーストや炊き込みご飯のおこげ、ステーキの香ばしい焼き色は、多くの人を魅了します。

しかし多くの人が危惧しているように、このメイラード反応では、発がん性が疑われている物質も作られてしまいます。

次ページ焦げには発がん性があるのか?

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