男性は20%のマイナス、女性は20%のプラス
被験者たちの「復讐」はヘキサデカナール(HEX)によってどのように影響を受けたのか?
謎を確かめるため研究者たちは被験者たちが行った「復讐」の結果を分析しました。
するとヘキサデカナール(HEX)を吸い込んでいた男性は、そうでない男性に比べて復讐としてくらわせる音量が約20%低下していました。
一方で女性の場合は真逆でした。
ヘキサデカナール(HEX)を吸い込んだ女性は、そうでない女性に比べて相手に復讐としてくらわせる音量が約20%増加していたのです。
この結果は、赤ちゃんの頭から豊富にたちのぼるヘキサデカナール(HEX)には、男性の攻撃性を減らす一方で、女性の攻撃性を増加させる効果があることが示されました。
また脳の活性パターンを調べたところ、ヘキサデカナール(HEX)を嗅ぐことで男性の攻撃性をうみだす脳領域同士の接合が弱まっていた一方で、女性の攻撃性にかかわる接合が増加していました。
どうやらヘキサデカナール(HEX)は人間の脳の接続性に性別ごとに異なる影響を与え、攻撃性の増減を引き起こしていたようです。
問題は、その理由です。
赤ちゃんの頭から発せられる匂い成分「ヘキサデカナール(HEX)」にはなぜ男女で真逆の反応を引き起こしたのでしょうか?