昆虫×コンピューターで生まれる新楽器

研究の鍵となる発想は「バイオボット」という概念、つまり生物とコンピューターを融合させたロボットです。
従来、生きた昆虫に小型デバイスを取り付けて動きを制御したり、センサー代わりに利用したりする試みが多数ありました。
例えばゴキブリやコオロギに電気刺激で指示を送り、災害救助で瓦礫の下を探索させる…といった応用が想像されてきました。
しかし「昆虫を人と人のコミュニケーション媒体として使う」研究はほとんど行われていませんでした。
そんな中、着目したのが昆虫の鳴き声です。
人に情報を伝える手段として音は有力ですが、昆虫にスピーカーを取り付けると、その重さで昆虫の動きが妨げられてしまいます。
そこで昆虫自身が持つ発音器官を利用して音を出せばいいのでは?という発想が生まれました。
実は、生きた昆虫の鳴き声を人間が制御する研究は1970年代から行われており、セミの発音筋の仕組み解明などが報告されています。
しかし、それらはあくまで単調な鳴き声を鳴かせる程度で、人間の複雑な音声や音楽を再現するまでには至っていませんでした。
そこで佃さんたちは電気的筋肉刺激という技術により、昆虫の発音器官に電気信号を送り込んで鳴き声のピッチを制御し、昆虫で音楽を演奏できるかを試すことにしたのです。
研究対象に選ばれたのは、日本の代表的な夏の昆虫であるアブラゼミです。
セミを選んだ理由の一つは、その解剖学的な特徴にあります。
セミのオスはお腹にある「ティンバル」という発音器官を鳴らすための筋肉を持っていますが、腹部にはそれ以外に大きな筋肉や臓器が少ないため電気刺激による制御がしやすいのです。
さらにアブラゼミは体が比較的大きく、電極を埋め込む手術もしやすいこと、そしてオスしか鳴かないので実験対象をオスに限定しやすいことも利点でした。
エネルギッシュで大音量の鳴き声を持つセミは、「生体スピーカー」としてこれ以上ない適任と言えるでしょう。
研究チームの目的は、このセミという天然のスピーカーを用いて実際に音階や音楽を奏でることができるか確かめることでした。
最終的には、将来的に昆虫を使ったコミュニケーションツールが人々の役に立つ可能性を探る狙いがあります。
「将来的にはこのような昆虫によるコミュニケーションツールが、災害時などの緊急時の音声支援として活用されることが期待される」と研究チームは述べています。
小型ロボットよりもエネルギー効率が高く、頑丈で、敏捷性にも優れる昆虫スピーカーが誕生すれば、思わぬ場面で人命を救うアラームやメッセージ伝達手段になるかもしれません。
次ページでは実際にカノンの演奏を行っている動画を紹介します。


























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