羽ばたきロボットが自然界を凌駕する
研究チームは、翼を直接上下させる人工筋肉システム「LAZA:Liquid-amplified Zipping Actuator」を開発。
電場と電場の強度を強めるオイルを利用して動かすため、モーターやギアを必要としません。
羽ばたき機構を大きく簡素化できるため、小型飛行ロボットに向いています。
そして実験では、LAZAシステムを搭載した羽ばたきロボットが、100万回以上にわたって安定した羽ばたきを続けることに成功。
この結果は、羽ばたきロボットの長期飛行の可能性を示すものです。
またLAZAシステムによる羽ばたきからは、同じ重さの昆虫の筋肉よりも僅かに優れた出力が得られました。
ヘルプス氏は、「自然界よりも優れた出力を達成でき、非常に興奮している」と述べています。
今後の課題は、この羽ばたきロボットを実用化に向けて発展させることです。
小型の電子機器や制御装置を組み込むなら、植物の受粉をサポートしたり、倒壊した建物で人を発見したりする昆虫サイズの飛行ロボットになるかもしれません。
またある研究者は、LAZAシステムが、新しいタイプの「空飛ぶ乗り物」の基礎になりえる、と考えています。
将来、どこかで見たようなインパクトのある乗り物が生まれるかもしれませんね。