
・特殊な脳の画像解析によって、知能の高い人の神経接続が少なくなっていることを発見
・知能の高い人の神経活性が低いのは、無駄な接続が少ないから
賢くなればなるほど、大脳皮質の神経間の接続は少なくなるーー。一見矛盾した発見に思えますが、これは以前問題になっていた「相反する結果」を解消する考えでもあるようです。
ルール大学ボーフムの神経学者であるErhan Genç博士とChristoph Fraenz氏は、特殊な神経画像解析技術を使って微小構造レベルの脳の神経回路の取り回しに関する研究を発表しました。
研究は15日、“Nature Communications”誌に掲載されています。
https://www.nature.com/articles/s41467-018-04268-8
知性は樹状突起の数で決定される
研究者らは、259人の男女の脳を神経突起の方向・ばらつき・密度画像化技術を使って解析しました。脳の司令塔「大脳皮質」内の樹状突起の量を測定するためです。
また、すべての被験者にIQテストを実施し、上記のデータと組み合わせた結果、知性が高くなればなるほど、大脳皮質の樹状突起の数は少なくなっていることがわかりました。