タンポポ型センサーは太陽光で動作し、大きなネットワークを築く
新しく開発されたセンサーは、バッテリーの代わりにソーラーパネルが採用されています。
95%の確率でソーラーパネルが表になるよう落下するため、散布されたほとんどのセンサーが太陽光からエネルギーを得られるようになっています。
ソーラーパネルを採用しているので軽く、デバイスが壊れるまで機能し続けるというメリットもあります。
また散布の偏りをなくすため、それぞれのデバイスは形状がわずかに変えられています。
これにより、風による運ばれ方が変化。
ドローンで1つの地点に散布するだけで、あるセンサーは近くに落下し、別のセンサーは遠くまで運ばれるのです。
そして広範囲に散布されたセンサーは、それぞれが温度、湿度、気圧、照度を計測し、日中の情報を送り続けてくれます。
ドローンを使って何千ものセンサーを1度に投下し、瞬時に広範囲ネットワークを構築できるのです。
研究チームは「従来通りに人がいちいちセンサーを設置していれば、同レベルのセンサー配置に数カ月かかる」と述べており、この新しいシステムが「センサー配置の分野に革新をもたらす」とも主張しています。
とはいえ、現段階では改善すべき点もあります。
電子機器が広範囲にばらまかれることになるので、それらが環境に悪影響を及ぼす恐れがあるのです。
そのためチームは、デバイスを生分解性(微生物で分解される性質)の高いものにするための研究を続けています。