日光不足が近視を招く
近視の原因としてよく知られているのは、長時間スクリーンを見つめることや、暗闇で本を読むことでしょう。
しかし最近の研究では、日光を浴びないことも近視の原因になりえると報告されています。
ではどうして日光を浴びることと、近視が関係するのでしょうか?
まず、どのようにして近視が生じるのか、目の構造から考えてみましょう。
人間が物を見るとき、入ってきた光は水晶体によって網膜(眼球の奥)で焦点を結びます。
正常な目では、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が標準なので、スムーズに焦点が合います。
しかし近視の目では眼軸が長くなっているので、網膜の手前で焦点が合ってしまい、遠方を見ようとするとぼやけてしまうのです。
つまり眼軸が長くなると近視になってしまいます。
そして最近のさまざまな研究により、日光を浴びることで眼軸が長くなるのを防げると分かったのです。
実際に2015年の研究は、子供たちの日光浴を増やすことで近視を予防できたと発表しています。
とはいえ、電子機器の利用が欠かせない現代社会では、生活パターンを変化させて日光浴の時間を増やすのは簡単ではありません。
では、効率よく日光の近視予防効果だけを引き出すことはできるでしょうか?