大人になって変化に気づく味の好み

誰でも子ども時代に、初めてブラックコーヒーを飲んで「にがっ! なんで大人はこんなもの飲んでるの?」と疑問に思った経験があるでしょう。
人間は本来、脳の固有パターンとして、苦い食べ物を嫌うようにできています。
苦い食べ物は、私たち人間にとって有毒である可能性が高いからです。
逆に、甘い食べ物はエネルギーを含んでいることがほとんどのため、人間は乳児の頃から甘い物を好む傾向にあります。
しかし、大人になると、苦いコーヒーや子どもの頃に苦手だった野菜などを「美味しい」と感じることがあります。
これは体に良い食べ物だと脳が認識したことで好みが変更され、美味しいと感じられるようになった結果です。
コーヒーも、繰り返し飲むことで体への悪影響はないことが明らかになり、またコーヒーには刺激効果などいくつか体へのメリットもあることを脳が学習します。
このとき、脳が人間の反応を更新します。あくまでも感じる味はそのままで、次からはその食べ物を好むように、その人の好き嫌いが調整されるのです。