なぜお酒で作物は高温耐性を持つのか?
研究チームが解析したところ、エタノールが植物の小胞体ストレス応答(UPR)を強化していると判明しました。
画像(左)は、エタノール処理なしの「通常の耐性」です。
そして画像(右)は、エタノール処理ありの「強化された耐性」です。
エタノールが投与されることで、小胞体ストレス応答(UPR)の制御因子「bZIP60」とその標的「BIP3」が活性化。
これにより、高温ストレスが大きくても、タンパク質を正常に加工(フォールディング)できるようになっていたのです。
つまり、植物にお酒を与えると、細胞内のストレス対応システムが活性化し、高い温度でも正常に生育するようになるのです。
今回の成果は、シロイヌナズナとレタス以外の植物にも適用できると考えられます。
安価なエタノールを利用した新しい肥料を開発するなら、地球温暖化や熱波に耐える作物を生み出せるかもしれません。