屋根にも着陸できる新型ドローン
新しく開発されたドローンには着陸時の衝撃を吸収し、斜面でも転倒しないよう、いくつかのメカニズムが採用されています。
まずレッグの付け根の関節には小型のモーターが搭載されています。
ドローンが着地するとレッグが広がって衝撃を吸収しますが、その際、関節のモーターがレッグの広がり方をコントロールして、衝撃を徐々に逃がしてくれるのです。
また着地後の画像から分かる通り、斜面に対応して各レッグの角度が調整されます。
これにより、緩い傾斜面であれば機体が水平に保たれます。
さらに着陸時にはローターが逆回転し、着陸面に対して機体を押し付ける力が働くようになっています。
これにより、傾斜面での転倒・バウンドのリスクを低減できます。
それでも転倒しそうな場合には、片方のローターだけが逆回転して反転するのを防いでくれます。
その結果、新しく開発されたドローンは、最大60度の傾斜面に、最大2.75m/sの速度で着陸できるようになりました。
このことは、ほとんどの建物の屋根にドローンが着陸できることを意味します。
求められる降下速度もシビアではないので、より多くの人がドローンを操作できるようになるでしょう。
まさに現代のドローンの需要にあった機能を獲得したのです。
しかし研究チームによると、この着陸方法は「屋根を損傷させる恐れがあるため、大きくて重いドローンには採用できないかもしれない」とのこと。
今後もチームは、「どこにでも着陸できるドローン」を目指して、新しい着陸方法を探していく予定です。