ストレスが緩和し、睡眠の質も改善された!
アンケート調査の結果、発酵食品と食物繊維の摂取量を増やしたグループは、単純にバランスのよい食事を続けたグループに比べ、「ストレスを感じにくい」と回答していることがわかりました。
また、両食品の摂取量とストレスの感じ方には相関関係が見られ、4週間のうちに発酵食品と食物繊維をより多く摂取していた人ほど、ストレスレベルが低くなっていることが報告されています。
腸マイクロバイオームのサンプルを分析してみたところ、微生物叢の組成や機能にそれほど大きな変化はありませんでした。
しかし、これらの腸内細菌が産生する特定の化学物質レベルには著しい変化が確認され、これがメンタルヘルスを向上させた理由と思われます。
それから、睡眠の質はどちらのグループでも改善されていましたが、発酵食品と食物繊維を摂取したグループの方がその効果は大きかったようです。
研究チームは以上の結果から、「発酵食品と食物繊維を日々の献立に取り入れることで、効率的にストレスレベルを低下させられる」と述べています。
一方で、今回の研究には限界もあり、被験者数が少ないこと、調査期間が短いこと、すでに健康な男女を対象としたことが挙げられます。
そこでチームは今後、これらの問題点を改善しながら、ストレス緩和の効果がどれだけ持続するか、不安や抑うつを抱えている人にも同じ効果が見られるかを調査していくとのことです。