衛星に頼らない「スーパーGPS」が高精度の位置情報を提供できる
研究チームが新しく開発した「スーパーGPS(SuperGPS)」は衛星に頼る代わりに、地上の「既存のモバイル通信」を利用して現在地を特定できます。

スーパーGPSにおける「衛星」の役割は、都市部に点在する無線送信機が担います。
はるか上空から複数の衛星が電波を送信するのではなく、身近にある複数の送信機から信号を送るのです。
またこれら送信機は、それぞれが光ファイバーケーブルを介して1つの原子時計にリンクされています。
そのため、すべての送信機が正確な時刻を共有できます。
はるか遠くの数少ない衛星ではなく、身近にある多くの送信機を利用するため、極めて正確な位置情報が得られるというわけです。
さらにスーパーGPSは、多数の「小帯域の無線信号」を広範囲に分散して使用しています。
研究チームによると、「これにより帯域幅が広くなるため、反射した信号を整理し、建物などの余計な干渉を無視できる」とのこと。
しかも実際に使用されるのは、カバーしている広帯域のうちの「ごく一部」なので、コストを抑えて携帯電話レベルの信号として扱えるようです。

実験では、スーパーGPSのプロトタイプが、10cm以内の精度で位置情報を提供することに成功しました。
もちろん、スーパーGPSが従来のGPSに取って代わることはありません。
それでも2つのGPSが連携することで、従来のGPSが抱えていた「都市部での弱点」を埋められるでしょう。
現在、地上のほとんどの地域では、「どこでも通信できる状態」が整っています。
そのため今後は、都市部で「従来のGPS」から「スーパーGPS」に切り替えるという方法が可能になるのかもしれません。