三日月と金星の接近をキレイに撮るコツは?
スマホにしろ、カメラにしろ、悩ましいのが、月と星を同時にきれいに撮るのは難しいということ。天体の明るさが違いすぎるんですよね。
暗いものを明るく写すには、主に「ISOの数字を大きくする」「シャッター速度を遅くする」ことで調整します。
でも、たとえば満月を撮るときに、月にフォーカスして「餅をつくウサギの模様」まで写そうとすると、周りの星はまったく写りません。
反対に星空を撮ることにフォーカスすると、月の形はぼやけて明るい発光体になっちゃいますよね。
シャッター速度の違いによる月と星の写り方の違い
こちらは三日月と木星、金星の並びをとったもの。
木星と金星は普通の星よりかなり明るいので、ちゃんと写ってくれますが、それでも三日月のシャープな形にあわせると星の印象が薄くなります。ちなみに、シャッター速度は1/8秒です。
星に合わせてシャッター速度を2秒に。三日月の明るさが強調され、実際に見るより太くなってしまってしまいました。
空が真っ暗にならないうちからの撮影がおすすめ
つまり、月と星を一緒に撮るには、明るさの差がなるべくないことが望ましいです。
金星はときに昼間でも見えるほど明るく、月の明るさともっとも差がない星なのでベスト。さらに、なるべく細い三日月だと最高です。
天文学的には、「三日月」は新月の次の日から数えて3日目ですが、一般的には6日目くらいまでを三日月と呼んでいますよね。
今回の三日月と金星の接近の月は「三日月」にみえますが、実際は新月から4日目の月(月齢2.9)です。
三日月としては細い方ですが、空が暗くなるにつれて肉眼で見るより太く撮影されてしまうため、周りがまだ薄明るいときから撮るようにしましょう。
背景となる風景を入れよう
最後に構図ですが、比較となる風景が入ったほうがキレイな写真になります。
背景に山やビル群をいれて、撮影してみましょう。これは今回の三日月と金星の接近に限らず、月だけを撮るときも同じです。
4月は「ピンクムーン」でしたが、毎月の満月のときに撮影をする方も多いですよね。
次の満月、5月6日は「フラワームーン」なので、写真を撮ろうと思っている人は試してみてください。