JWSTが観測史上最も古い4つの銀河を発見
高性能なジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)は、私たちに新たな知見をもたらしています。
例えば、2023年2月には、ビッグバンからわずか5億~8億年後に出現した大質量銀河を6つも発見しました。
これら銀河の質量は太陽質量の1000億倍だったため、銀河の誕生後にかなり急速に成長したと考えられます。
ところが、その成長速度は現行の理論ではありえないため、研究者たちは、新しく発見された大質量銀河の存在が「現在の宇宙論モデルと99%矛盾している」と述べ、大きな話題を呼びました。
そのため多くの人々は、この発見が単なるミスなのか、それとも宇宙論に修正をもたらすものなのか、今後の解明を期待しています。
そんな中、JWSTが「新たに4つの銀河を発見した」と報告しました。
これは、これまでに観測された中で最も古い銀河となり、地球から130億光年以上の領域、つまりビッグバンから3億~5億年後に誕生したものと推定されています。
これら4つのうち最も古い銀河は、ビッグバンから3億2000万年後に誕生しています。
これは、ビッグバンによる暗黒時代が過ぎた後に、宇宙にある物質が再電離を引き起こしたタイミングであり、宇宙の初期の天体が誕生した「宇宙の夜明け」とも呼ばれている時代です。
では、発見された古代銀河はどのような性質を持っていたのでしょうか?