やっぱり「ダニの死骸」じゃない!
ということで、布団や洗濯物の「お日様の匂い」はダニの死骸ではないことが分かりました。
実は日本の化粧品メーカーであるカネボウ化粧品が2001年に、ダニの死骸ではないことをより直接的に調べた研究結果を報告しています。
同社の実験では、綿などの繊維に含まれるセルロースが直射日光によって分解され、脂肪酸やアルデヒドといった微量な揮発性物質を発生させることが確認されました。
これはプグリエーセ氏の研究結果とも合致します。
また実験では、ダニが存在しない条件下でも「お日様の匂い」が発生したことから、ダニの死骸とは無関係であることが実証されました。
そもそも「お日様の匂い」が本当にダニの死骸なら、ダニは日光に当たらなくてもしょっちゅう死んでいるので、布団や衣服からは常に「お日様の匂い」が放出されることになります。
さらに嬉しいことに、同チームは「お日様の匂い」にリラックス効果があり、睡眠の質を高める脳波を作り出すことも発見したのです。
昨今では、部屋干しでもカビ臭くならない柔軟剤が浸透しており、室内で洗濯物を干す機会も多いでしょう。
しかし、より心地いい香りやリラックス効果を求めるなら、やっぱり洗濯物はお日様の下に干した方が良さそうです。