「顔のパレイドリア現象」ではデフォルトで男性の顔に見える可能性を示唆している
「顔のパレイドリア現象」は人間の顔を検出する能力が高いゆえの、副産物として生じる錯覚現象です。
進化的観点から見ると、顔を見逃さないことは外敵の存在に気づくために有利に働くと考えられます。そして無生物が顔を見えてしまう大きなデメリットは特に無いでしょう。
これにより顔のパイドリア現象が生じるようになったのだと考えられます。
そして今回の研究結果は、「顔のパレイドリア現象」があらゆる年代で男性の顔と認識されやすいことを示しています。
この事実は、発達の初期段階(今回の研究では5歳頃)から性別を判断する際に、顔の認識が重要な手掛かりになっていることを示唆しています。
しかし、なぜ無生物を顔と判断した際に、男性と認識しやすいのでしょうか?
この理由については、まだ明確な答えは出ていません。
ただ研究者は、レゴのキャラクターの顔などでも、女性と認識させる際にはまつげや長い髪などの特徴を付けるのが一般的なため、女性を示唆する特徴がない限り、人はデフォルトで顔を男性と認識するのではないかと述べています。