アルビレオの観察が双眼鏡でできる
アルビレオとは?
はくちょう座流星群を観測する際、せっかくはくちょう座を探すので、注目して欲しいのがアルビレオです。
はくちょうのクチバシにあたる星で、夏の星空観望会で人気の観望対象です。
肉眼ではひとつの星に見えるものの、望遠鏡をのぞくと2つの星が並んで見えます。このような星のことを二重星といい、有名な星では北斗七星を構成する、「七つの星」の中にもあります。
アルビレオが二重星の中でも人気なのは、ひとつの星は黄色でもうひとつの星は青色をしているため。引き立て合う色なので、並んだ様子がとても美しいからです。
また、アルビレオは宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の話で登場することでも有名です。
はくちょう座にある「アルビレオの観測所」で、天の川の速さを測る装置として出てくるのですが、青宝玉(サファイア)と黄玉(トパーズ)の2つの宝石がくるくる回る様子で表現されています。
そのうえ、低倍率の望遠鏡でも2つの星が見えるのも人気の理由です。数多くある二重星のなかでも、離角がかなり大きいからです。月や惑星をメインで観測する「初心者向け」とされる望遠鏡でも見えて、満足度が高いです。
そして…なんと、望遠鏡よりもっと手軽に使える双眼鏡でも2つの星を見ることができるんです。
双眼鏡のスペックは?
天体観測でもよく使われるスペックの、10×50mmの双眼鏡です。アルビレオを黄色と青の2色で分離して見ることができます。
ただし、手ぶれをするとこのような細かいものまで見えなくなってしまうので、三脚は必須。
なお、以前に双眼鏡でガリレオ衛星を観ることができると記事で紹介しましたが、そのときの双眼鏡と同じものです。
ガリレオ衛星も手持ちだと手ぶれして見えないので、同じく三脚を使って観測しました。
家に双眼鏡と三脚がある人は、観測に挑戦してみてはいかがでしょうか。普段使っていた機材で、思わぬものが見られるのは得した気分になりますし、世界が広がりますよ!
ロクデナシさんの「アルビレオ」聞いてみてください!