意図せず独身を貫く「インセル」は様々な問題を抱えていることがわかりました
意図せず独身を貫く「インセル」は様々な問題を抱えていることがわかりました / Credit:canva
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モテない男性は「女性に対する理想が高い」は間違いだった (2/2)

2023.10.04 00:00:00 Wednesday

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自分はモテないと感じている男性が抱える問題

インセルの人々は多くの問題を抱えていることがわかりました
インセルの人々は多くの問題を抱えていることがわかりました / Credit:canva

コステロ氏ら研究チームによる調査は、SNSやポッドキャストを駆使して募った、151人のインセルと149人の非インセルの独身男性を対象に行なわれました。

調査で参加者らは、「独身である理由」に関するチェックリスト、および「自分がどれだけ結婚相手として魅力的であると感じるかを評価する質問」に回答しました。

さらに、「交際相手に求める最低限の条件」についてのアンケートに回答しました。

このアンケートでは、長期的な交際相手に求める15の特徴(ユーモアや知性など)について、1点から10点の間で最低点を示すよう求められました。

そして調査の結果、インセルのグループは精神的に非常に問題を抱えていること、認知に歪みがあること、被害者意識が強いこと、自閉症スペクトラム障害(ASD)の発生率が高いこと、恋愛のスキルが低いこと、デートに対して不安を感じていることが明らかになりました。

また、独身である主な理由としては、恋愛のスキルが低い、外見が良くない、社交的でない、恥ずかしがり屋という4つの点が多く挙げられました。

インセルの人々は自分の恋愛の価値を低く見積もりがちで、特に自分が女性にとって魅力的でないと感じる時に女性を嫌悪する傾向があります。

これには恋愛に対する不安が影響している可能性があり、インセルの人々が恋愛に対して自信をもつことで女性嫌悪の減少につながるかもしれません。

一般的にインセルの人々は恋愛の理想が高いと思われがちですが、調査の結果は反対でした。

モテない男性は女性に対する理想が高いわけではなく、むしろ相手してくれるならどんな子でもいいというような傾向の方が強かったのです。

さらに、インセルの人々は女性の恋愛の好みを誤解しており、知性や優しさよりも外見や財力が重要だと感じていることも明らかとなりました。(財力・外見は無視される要因ではありませんが、知性・優しさなどより絶対的に重要視される傾向ではありません)

また、世界的に見た自閉症スペクトラム障害(ASD)の有病率は0.62%なのに対し、インセルの人々の中では、18~30%と非常に高いこともわかりました。

(※ASDとは対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害

日本でも同様の問題が浮き彫りになってくるかもしれません
日本でも同様の問題が浮き彫りになってくるかもしれません / Credit:canva

今回の結果は、インセルに分類されるモテない男性には恋愛に対する多くの誤解をしている可能性が示されました。

女性が結婚相手に経済的安定を求める傾向があることは紛れもない事実です。しかし、優しさや知性、ユーモアも非常に重要な要素です。

今後、コステロ氏ら研究チームは、このような誤解を解くため、また、インセルの人々のメンタルヘルスを支援するための介入策を考えることが重要だと考えています。

日本ではまだあまり話題になることのないインセルの人々が抱える問題ですが、年々大きく上昇し続ける未婚率からみるに、すでに日本でも同じような問題を抱えた人たちがいて、近い将来、同じような問題が浮き彫りになってくるかもしれません。

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モテない男性は「女性に対する理想が高い」は間違いだった (2/2)のコメント

ゲスト

>知性や優しさよりも外見や財力
これは足切り項目なので、ここでNG食らう人にとっては重要な問題なのだと思う
内面が評価されるのは、最低限の見た目と実用性があった上での話

    ゲスト

    まさにそれ。

    ゲスト

    そんなことないから
    なら学生は経済的に恋愛は無理ってことだね

    そういう被害者意識を指摘されたばかりなのに
    知性がないとせっかく最後まで読んでも忘れてしまうみたいだ

    ゲスト

    そういう「女性はまず外見や財力で足切りする」って先入観が認知の歪みという話なのでは?

    ゲスト

    日本で年収300万円無い人は結婚率25%しかありません。このテーマはもてるかもてないかであって結婚とは基準が違うけど、金を稼げない男は交際の先に結婚があり得ない事で自らもてない行動をするし、女は男に対し一番は性格とは言うけど金もそれとほぼ同じレベルで二番目に重視する事は世界価値観調査の詳細なアンケで出ているし(内閣府など官民もそれをグラフにして公開している)、社会心理学的には
    Derek Thompsonが2025年2月3日にXでAlice Evansの研究を紹介し「What’s really behind the decline of dating, marriage, and coupling in America—and around the world?」という見出しのツイの中で「女性の期待が高まり、低所得男性の財産が減少するにつれて、米国および世界中でカップルの数は減少している」と要約しています。コメ主は認知が歪んでるんじゃなくて他の見方をソース無しに言っただけ。文系の論文には大概対抗論文が存在するもので、新たな論文が紹介され右と言われたり左と言われたりする度にそうですねと靡くのは脳死。答えはイエスでもノーでもなくバランスや傾向の把握にあり、記事では肯定的に、コメ主は否定的に言っただけ。そして俺はコメ主が記事に対してバランスとろうとした姿勢を支持したいからそこにソースを添えた。

ゲスト

インセルの男性に対する言及は多くあるが、インセルの女性については殆ど研究されていない
男性より目立たないだけで、潜在的にはかなりの数がいると思われる
是非そちらにも光を当てて欲しい

    ゲスト

    お願いします

ゲスト

ただなあ外見や経済力は「普遍の価値観」だけど、知性や優しさは「十人十色の解釈」で成り立つもんだぞ
そこを誤魔化す為に、理想が高いとかプライドが高いと非難して自己肯定してるのが多いんだし
そしてそのバラバラの価値観を理解できない、若しくは特定の価値観集団に所属できないあぶれ者が非モテなんだからさ
なんか「自分たちは正常だ」って思い上がった連中の為の懇意的なレポートだな

    ゲスト

    >懇意的なレポートだな
    →「恣意的(しいてき)」と言いたいのかな?

    ゲスト

    >懇意的なレポートだな
    お節介とは分かった上で指摘するけども、「恣意的(しいてき)」と言いたいのかな

ゲスト

君がモテないのは見た目が悪いからでもお金がないからでもない!
君がASDの疑いのある生まれながらのコミュ障だからだ!
そんな君に女性受けする知性や優しさなんて望むべくもないが、まあ当たって砕けてみろ!
という割と残酷な記事。

ゲスト

まあナンです、非モテの優しさや知性と言うのは評価されません、役に立ちません
何故ならば異性から其れは『優しさや知性と認識されない』ですからね。

詰まり、只の『キモチワルイ』なんです。

    ゲスト

    なぜキモチワルイと思われるのか、
    知性も経済もないからなのでは?

    まずはやってみてから考えろ
    やる前から考えるなってことだろ

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