見た目以外で「かわいい」と感じてもらう
「かわいい」とは、対象に対する情愛や愛着を表現した言葉です。
現代では、対象の外見だけでなく、性格やイメージへの肯定的な気持ちから、「かわいい」と表現することが少なくありません。
そして多くの人は、生き物だけでなく、モノやロボットに対しても「かわいい」と感じており、その感情には「人と対象を繋ぐ強い力」が備わっています。
例えば、動画共有サイトで、かわいい動物の動画をついつい見てしまうのも、お店やショッピングサイトで、かわいい文具やぬいぐるみを見かけると欲しくなってしまうのも、かわいいという感覚が私たちを対象へ惹きつける効果を持つためです。
だからこそ、サービスや商品を提供する側は、より「かわいい」イメージを作り上げることが大切です。
実際、動画共有サイトやショッピングサイトでは、動画や商品のイメージ画像である「サムネイルが命」だと言われています。
とはいえ、すべてのケースで、対象の見た目を変化させられるわけではありません。
生物の見た目を変えるのには限界がありますし、モノやロボットでも、デザイン・設計を根本的に変えることは簡単ではありません。
では、対象の見た目を変化させなくても、より「かわいい」と感じさせることは可能なのでしょうか。
塩見氏ら研究チームは、同じ見た目のロボットを複数使った実験で、「かわいい」という感覚をアップさせる新たな要因を発見しました。