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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
psychology

うつな人ほど「笑顔で明るい人の隣には座りたがらない」傾向

2026.05.01 06:30:24 Friday

通勤中の電車で、2つの空席を見つけました。

そのうちの1つの席には、隣に無表情で暗そうな人が座っていて、もう1つの席には、隣に爽やか笑顔で明るそうな人が座っています。

おそらく、ほとんどの人は爽やか笑顔の人の隣が座りやすいと感じるでしょう。

ところが、うつの人では感じ方が違ってくるようです。

仏パリ文理研究大学(PSL)の先行研究によると、うつ傾向の人は健康な人に比べて、爽やか笑顔で幸せそうな人の隣には座りたがらないことが示されているのです。

その原因は、うつ病に特有のある症状にありました。

研究の詳細は、2023年4月10日付で学術誌『Behavior Research and Therapy』に掲載されています。

Depression alters social choices: New study reveals connection with anhedonia https://www.psypost.org/2023/10/depression-alters-social-choices-new-study-reveals-connection-with-anhedonia-214117
Depression and approach-avoidance decisions to emotional displays: The role of anhedonia https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0005796723000554

うつ病に特有の「アンヘドニア」とは?

うつ病は「日常生活に支障が出るほどの強い気分の落ち込み、集中力や意欲の低下が続く精神疾患」として定義されます。

この他にも食欲や睡眠の質の低下、疲労感の持続、そして自傷行為や自殺念慮なども含まれます。

加えて、うつ病に特有の症状として知られるのが「アンヘドニア」です。

アンヘドニアは日本語で「無快感症」「快感消失」と訳され、本来なら心地よいと感じていた対象や活動から喜びや楽しみ、好意や興味を感じられなくなった状態を指します。

例えば、友人と一緒にいても楽しさより煩わしさが勝るとか、いつも楽しみにしていた趣味にワクワクしなくなるなどです。

これまでの研究で、アンヘドニア傾向の強いうつ病患者ほど、自傷行為や自殺念慮を抱きやすいことが分かっており、憂慮すべき症状として注目されてきました。

そこで研究チームは、アンヘドニアが社会的交流におけるうつ病患者の意思決定にどんな影響を与えるかを調べることにしたのです。

次ページアンヘドニアが強いほど、笑顔の人の隣には座らなくなる

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