新説が浮上したのは「エジプト最古のピラミッド」
この斬新な仮説が浮上したのは、研究チームが「ジェセル王のピラミッド」を調査したときのことです。
ジェセル王のピラミッドは、古代エジプト第3王朝のファラオ・ジェセル(在位:BC2668〜2649年)の命令で建設されました。
今から4500年以上も前のことであり、古代エジプトで建設された最初のピラミッドといわれています。
場所は現在のエジプトの首都カイロから南に約30キロ離れた古代の埋葬地サッカラに建てられました。
典型的な階段ピラミッドであり、高さ62メートル、南北109メートル、東西125メートルの長方形の底面を持っています。
また注目すべきは、ピラミッドの周辺に未だ用途のよくわかっていない古代の建造物がいくつかあることです。
研究チームは今回、これらの建造物も合わせて、「水力を利用したピラミッド建設のための複合施設になっている」と提唱しました。
それには大きく分けて3つの施設が関わっているという。
では一つずつ順に見ていきましょう。