カロリーを大量に消費する自重エクササイズはバーピー
体脂肪を減らしたい人はもちろん、美味しいものを気兼ねなく食べたい人にとって、運動によってエネルギー(カロリー)を消費することが大切です。
カロリーを消費する手段としては、ジョギングやサイクリングに代表される有酸素運動が一般的ですが、最近ではカロリー消費を狙って筋トレに取り組む人も増えています。
特にダンベルやバーベルなどの特別な器具を使わない自重エクササイズは、自宅で手軽にできるため、取り組むハードルが低いのが魅力です。
今回、研究グループは、18〜35歳の健康的な男女(平均体重:73.6kg)が7種類の自重エクササイズを実施した際の消費カロリーを、運動前から運動後にかけて呼気ガスマスクを装着し、指先から微量の血液を採取して血中乳酸濃度を測定することで詳しく調べました。
このアプローチは、筋トレが無酸素性のエネルギーを使ったり、運動後にもエネルギーを消費したりすることを考慮したもので、そういったカロリー消費も反映できるようにしています。
早速結果を見ると、体重移動を伴いながら全身を使うバーピーのカロリー消費が最も激しく、30秒実施するだけで平均16.1kcalも消費することが分かりました。
なお、バーピーのやり方はいくつかのバリエーションがありますが、その1つは次の方法です。
- 立った状態から始めます。
- しゃがんで手を地面に付けます。
- 足で地面を蹴り、腕立て伏せの姿勢になります。
- 足を元に戻してしゃがんだ体勢に戻ります。
- 立ち上がります。
これは、ジャンピングジャック(11.5kcal)、腕立て伏せ(11kcal)、スクワット(10kcal)、片脚スクワット(9.9kcal)、ランジ(9.3kcal)、プランク(5.7kcal)に比べても、大きなもので、短時間でカロリーを消費するにはバーピーが優秀であることを示しています。
このように、全身を使いながら体をダイナミックに動かすバーピーは短時間で高いカロリー消費が期待でき、その差は動きのないプランクに比べて3倍近くにもなります。
一方、このようなダイナミックな種目は、場合によっては騒音や振動が発生するため、集合住宅に住んでいる人などには実施しにくいという懸念もあります。
では、プランクのようなあまりカロリーを消費しない種目であっても、継続すれば痩せる効果が期待できるのでしょうか? 次のページではこの点を見ていきます。