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朝のグルカゴンが昼食後の血糖処理に影響を及ぼす可能性 / Credit:Canva
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朝食のホルモン変化が、昼食後の「糖の取り込み」を低下させる可能性

2026.07.07 06:30:02 Tuesday

血糖値は、食事をするたびに毎回リセットされているように思えます。

しかし実際には、朝の体内環境が、数時間後の昼食後の血糖処理にまで影響している可能性があります。

米ヴァンダービルト大学医学部(VUSM)の研究チームは、朝にグルカゴンが高い状態を人工的に再現すると、昼食後に相当する条件で肝臓の「糖の取り込み」が弱まることを示しました

詳細は、2026年4月29日付で『Frontiers in Endocrinology』に掲載されています。

Eating breakfast affects how your body responds to lunch—and a hormone is to blame https://medschool.vanderbilt.edu/basic-sciences/2026/06/09/eating-breakfast-affects-how-your-body-responds-to-lunch-and-a-hormone-is-to-blame/
Morning glucagon disrupts insulin induced hepatic metabolic memory and subsequent afternoon glucose metabolism in canines https://doi.org/10.3389/fendo.2026.1832065

朝食の効果は「昼までにリセット」されるわけではない

昼食後に血糖が上がると、私たちはつい「昼に何を食べたか」だけを原因として考えがちです。

しかし代謝の世界には、「セカンドミール効果」と呼ばれる現象があります。

これは、1日の最初の食事に対する体の反応が、その後の食事での血糖処理にも影響するというものです。

これまでの研究では、朝のインスリン上昇がその後の食事における「糖を取り込み」に影響することなどが知られていました。

一方、今回注目されたのは、主に肝臓から糖を出させ、血糖を保つ方向に働くホルモン「グルカゴン」です。

通常の食事では、インスリンだけでなくグルカゴンも変動します。

そこで研究チームは、「朝にグルカゴンが高い状態になると、肝臓の働きに変化があるのか」を調べました。

実験にはイヌが用いられました。

これは、肝臓へ入る血液や肝臓から出る血液を詳しく測定でき、肝臓の糖代謝を精密に調べやすいためです。

研究では、朝に4時間の高インスリン・正常血糖状態を人工的に作り、一方の群ではグルカゴンを基礎レベルに保ち、もう一方の群ではグルカゴンを高めました。

その後、1.5時間の休止を挟み、午後には両群とも同じ高インスリン・高血糖条件にしました。

つまり午後の条件は同じにそろえたうえで、朝のグルカゴンの違いだけが、昼食後に相当する肝臓の糖処理に影響するかを調べたのです。

結果として、朝にグルカゴンを高めた群では、午後の肝臓の糖取り込みが41%低下しました。

さらに、取り込んだ糖をグリコーゲンとして蓄える働きも44%低下していました。

では、なぜ朝のグルカゴンが数時間後の肝臓の働きまで変えたのでしょうか。詳細を見ていきましょう。

次ページグルカゴンは肝臓の「代謝の記憶」を変えていた可能性がある

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