・「内向的」な人に限り、「機嫌が悪い」ときに生産性が向上することが分かる
・あくまでも結果論であり、これにより「不機嫌」を肯定的にとらえるべきではない
最新の研究が、「不機嫌」の思わぬ副産物の存在を明らかにしました。ウォータールー大学の心理学者らによる研究により、機嫌が悪い方が集中力が上昇し、時間管理やタスクの優先順位付けが上手になることが示唆されています。
Does mood help or hinder executive functions? Reactivity may be the key
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S019188691830093X
この研究において、逆に「上機嫌」は生産性を低下させるとされました。しかし注意すべきは、これが「内向的」な性格の人にのみ当てはまるということ。「外向的」な人が不機嫌である場合に生産性が向上することはありませんでした。
今回の研究では、95人の「機嫌」と「生産性」の関連を調査。被験者はまず、「感情の反応性」の違いによって2つのグループに分けられました。1つ目のグループは素早く、激しい反応性の持ち主の「高反応」グループであり、いわゆる「内向的」な人に多く当てはまります。もう一方はよりリラックスした「低反応」グループであり、いわゆる「外向的」な人たちです。
実験の結果、内向的なグループが「機嫌が悪い」ときに生産性が向上していることが判明しました。一方、外向的なグループでは逆の効果が表れたとのこと。彼らの任務遂行能力は、「機嫌が悪い」場合にゆっくりと低下していくことが分かったのです。
研究を行なったタラ・マッコーリー教授は、「この結果について『不機嫌は許されている』と解釈するべきではありません」と述べ、これがあくまでも結果論的な話であることを説明しています。
どうして生産性が向上するのかについてはさらなる調査が必要となりますが、内向的な人々は様々な感情を体験するために、ネガティブな感情にも慣れているといった理由が可能性として挙げられています。
記事内の「外向的」が「内向的」の誤りであったため、訂正して再送いたします。
ご指摘くださった方、ありがとうございました。
via: dailymail / translated & text by なかしー
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