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自己中心的な人は、「疎外感の緩和」を求めてソーシャルメディアを使っていた / Credit:Canva
psychology

自己中な人ほど仲間外れを恐れてソーシャルメディアにハマりやすい

2024.10.28 Monday

Instagram、X、YouTube、Facebook、TikTokなど、ソーシャルメディアにどっぷりとハマってしまう人とは、どんな人でしょうか。

これまで一般的には、「自己中心的な人は、承認欲求のためにソーシャルメディアを使う」と考えられてきました。

「自分が物事の中心である」と考える人は、他人からの注目や「いいね」が欲しくて、ソーシャルメディアにハマってしまうというわけです。

しかし、アメリカのベイラー大学(Baylor University)に所属するジェームズ・A・ロバーツ氏ら研究チームは、自己中心的な人は承認欲求ではなく疎外感の緩和を求めてソーシャルメディアを使っていることを示しました。

自己中心的な人は、「周囲から取り残されたくない」という焦燥感や不安が強く、他人が見ていることや流行っていることを見逃さないためにソーシャルメディアを使っていたのです。

研究の詳細は、2024年10月付の学術誌『Canadian Journal of Behavioural Science』に掲載されました。

New study: Self-centered people turn to social media out of weakness, not ego https://www.psypost.org/new-study-self-centered-people-turn-to-social-media-out-of-weakness-not-ego/
Me, Myself, and I: Self-Centeredness, FOMO, and Social Media Use https://doi.org/10.1037/cbs0000382

自己中心的な人は承認欲求を求めてソーシャルメディアを使っているのか

今やInstagram、X、YouTube、Facebook、TikTokなど、ソーシャルメディアは、私たちの関心や生活のかなりの部分を占めるようになりました。

そしてソーシャルメディアに依存してしまう人も少なくありません。

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自己中心的な人はソーシャルメディアに依存しやすい!? / Credit:Canva

特に、自己中心的な人はソーシャルメディアに依存しやすい傾向があります。

その理由として、一般的には、「自己中心的な人は承認欲求を求めて、ソーシャルメディアを使用する」と考えられてきました。

自己中心的な人は、他人の感情やニーズよりも自分の感情や欲望を優先する傾向があります。

また他人からの承認や称賛を求めることが多く、自己顕示欲が強い傾向もあります。

だからこそ彼らは、自分を誇示したり、他人からの称賛や「いいね」を求めたりするために、ソーシャルメディアを使用すると考えられてきました。

しかし今回、ロバーツ氏ら研究チームは、そうした従来の考えに疑問を抱き、真実を見極めようとしました。

人々がソーシャルメディアを使用する理由は承認欲求だけではないからです。

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FOMO(疎外感や取り残されることへの恐れ)も、人々をソーシャルメディアの使用へと駆り立てる / Credit:Canva

FOMO(Fear of Missing Out)」と呼ばれる「疎外感」や「取り残されることへの恐れ」もまた、ソーシャルメディアへの依存を高める要素の1つです。

このFOMOとは、他の人が楽しんでいたり、価値のある経験をしたりすることを「自分が見逃している」という不安や焦燥感を指します。

ソーシャルメディアでは、他人の生活やハイライト、楽しそうな瞬間が映し出されます。

また「大きなニュース」も報道され、瞬時に拡散されます。

一部の人々は、「他人がやっていることと絶え間なく繋がっていたい」「取り残されたくない」という欲求から、ソーシャルメディアを利用するわけです。

そこでロバーツ氏ら研究チームは、いくつかの実験により、自己中心的な人がソーシャルメディアを使用する本当の理由が、疎外感(FOMO)にあるのか、それとも承認欲求にあるのか明らかにすることにしました。

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