シャンプー後の犬は体をブルブルと震わせる
飼い主にとって、愛犬のシャンプーは大変な仕事です。
多くのイヌは水に濡れることを嫌うので、飼い主は、逃げようとする愛犬を必死におさえながら愛犬の身体を洗わなければいけません。
そして愛犬の身体から洗剤を流した後も気が抜けません。
愛犬がブルブルと体を震わせて、周囲に水しぶきを飛ばすことが多いからです。
近くの飼い主がびしょ濡れになるのは当然のこと、もし浴室から愛犬が出た後であれば、せっかく綺麗に掃除した部屋や廊下の床・壁・天井を、ずぶ濡れにされたという人もいるでしょう。
この水に濡れたイヌが体をブルブルと震わせる行動は、研究者たちに「Wet dog shakes (WDS)」と呼ばれています。
WDSは、イヌを含む多くの哺乳類で見られる行動であり、体中の毛深い皮膚から水やその他の刺激物を取り除く役割を果たしています。
特に、背中や首は動物たちが自分で舐めることができない領域であり、WDSの働きが重要です。
しかし、これまでWDSを引き起こす神経メカニズムは研究されておらず、イヌや他の動物たちがどのようにして体をブルブルと震わせているのか分かっていませんでした。
そこで今回、ギンティ氏ら研究チームは、濡れたマウスがどのように体を震わせるのか調べることにしました。